中央大橋歯科クリニック インプラントセンター併設

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歯周病

歯周病とは歯周病原性細菌(これ以降は歯周病菌)に感染して発病する感染症です。その主だった症状は『歯茎の腫れ』、『歯茎から血や膿が出る』、『ものを噛むと痛む』、『歯がぐらつく』、といったものです。しかしこれらの症状がはっきりと現れるのは歯周病がある程度進行してからで、それ以前の初期段階では限定的な症状のことがほとんどです。

日本人が歯を失う最大の原因が歯周病であるにも関わらず、歯周病はむし歯ほど注目されていないのが現状です。なぜなら歯周病は自覚症状の乏しいまま進行し、一時的に症状が出たとしても自然に消失することが多いからです。また、歯周病で歯を失う年代層が限定されているのも一因だと考えています。むし歯が全世代で歯を失う原因になるのに対し、歯周病で歯を失うまでに至るのは50代以上が大半です。しかし40代以下はその予備軍となりますので、「歯周病は若いうちから予防しなければいけない病気」という認識をしっかりと持って予防に取り組む必要があります。

歯茎の病気である歯周病は歯肉炎と歯周炎という大きな2つの括りに分けられます。歯肉炎は歯茎が炎症を起こして腫れているものの、歯を支える顎の骨には変化はみられません。つまり歯茎の腫れさえ引ければ完全に健康な状態に回復します。一方、歯周炎は歯茎が腫れていることに変わりはありませんが、歯を支える顎の骨が溶け始めていることが歯肉炎との違いであり、怖いところです。歯茎の腫れが引いたとしても、歯周炎で溶けてしまった顎の骨や後退した歯茎は元の状態には戻りません。だからこそ歯周炎は予防が大事なのです。

個人レベルで見てみると、歯肉炎と歯周炎の線引きは過去と現在の比較でしか判りません。しかし臨床においては過去のデータがあることが稀ですので、以前と比較することは非常に困難です。従ってある一定の基準に則り判断をしなければならないのです。その判断方法として最もポピュラーなのが歯周組織検査です。歯周組織検査とは歯と歯茎の間の溝である歯周ポケットの深さを計測する方法です。この深さが3㎜以内であれば健全、4㎜以上であれば歯周病と線引きしています。これ以外にも歯の揺れ方の程度で歯周病の進行具合を判断する動揺度という基準もあります。また歯周組織検査に合せて補助的な判断基準に使用するのがパノラマレントゲン写真です。レントゲン像は過去と現在の変化を推測するのに非常に役立ちます。

歯周病治療については現在のところ特効薬はありません。地道にお口の中を清掃して、細菌数を減らすしかないのです。しかし細菌はわずか数時間で倍々に数が増えますから、1日1回歯磨きをすれば大丈夫ということにはなりません。こまめに磨いて細菌の数が少ない状態を維持しなければならないのです。しかもお口の中は歯があるが故に非常に複雑な形態をしており、歯ブラシの届きづらい場所が多数存在します。そのような場所をいかにして清掃できるかがブラッシングのポイントになります。

現在行われている歯周病治療の中で特に注目されているのが歯周組織再生治療とパーフェクトペリオではないかと思います。歯周組織再生治療ではGTRメンブレンやエムドゲイン、自己血由来のPRPなどが用いられてきましたが、いずれも歯周病によって失われた歯周組織の劇的な回復には至っていません。またパーフェクトペリオのような細菌をターゲットにした内科的治療も一部マスコミ等で取り上げられて注目を浴びていますが、日本歯周病学会が2010年5月に出した見解によりますとまだまだ臨床試験の不足が否めず、臨床的な効果については未だ不明な部分があるとのことです。

歯周病の原因

歯周病菌

歯周病菌の持つ内毒素が歯周ポケット内でばら撒かれることで炎症が起こります。細菌の1つ1つは目では見えませんが、細菌は塊となってお口の中ではプラーク(歯垢)として存在します。また、プラークが唾液中の石灰化成分を取り込んで固くなったものが歯石です。歯茎よりも上にある歯石は白っぽいのに対し、歯茎の下に隠れている歯石は黒っぽいのが特徴です。

全身疾患

血液疾患、高血圧(カルシウム拮抗剤による歯肉増殖)、糖尿病などの全身疾患が歯周病を悪化させる要因になることもあります。またそのほかにも精神的なストレスや、妊娠時または思春期のホルモンバランスの乱れなどもこれに加わります。

不適切なさし歯や入れ歯

清掃性の不良なさし歯は、その歯だけでなく周囲の歯のプラークコントロールまでも悪化させてしまします。これにより歯茎の炎症が引き起こされ歯周病へと進行していきます。特に注意したいのがよく歯と歯の間にものが挟まって取れないような場所です。これを放置していると食片圧入といって、歯と歯の間の歯茎が炎症を起こして深い歯周ポケットを形成することがあります。入れ歯に関してもバネのかかる歯の清掃状態が悪いことが多く、その歯に限定して歯周病を進行させてしまうことがあります。またバネのかかっている歯は入れ歯にかかる力の全てを受けるので、過重負担によっても歯周病が悪化することがあります。

喫煙

タバコに含まれるニコチンは血液の流れを悪くし、身体の抵抗力(免疫力)を低下させます。血流の悪化は歯周病の特徴である歯茎の腫れや赤みを軽減させ、自覚症状が出にくくします。自覚症状はなくても歯周病自体は進行しているので、結果的に歯周病を重症化させてしまします。また免疫力の低下は歯周病原細菌に対する抵抗を弱めてしまうので、病状の進行を早めるという結果に繋がります。

歯並びの乱れや不正な咬み合せ

乱杭歯のように歯並びが乱れていると、その部分の清掃性が悪くなり歯周病の進行を招きます。また咬み合せが悪いと咬み合う歯同士に無理な力が加わり、歯を支えている歯周組織に炎症が起こって歯周病に発展することがあります。こういったものを専門的には咬合性外傷と呼んでいます。

歯周治療の流れ

  • ① 歯周組織検査(1回目)、レントゲン撮影、咬合診査、プラーク(歯垢)チェック
  • ② カウンセリング(生活習慣をチェック)、ブラッシング指導
  • ③ スケーリング(歯石取り)+PMTC(歯面研磨) ×2回
  • ④ 歯周組織検査(2回目)
  • ⑤ SRP(歯茎の下に隠れた歯石の除去)
  • ⑥ 歯周組織検査(3回目)
  • ⑦ メインテナンス(定期検診)
①歯周組織検査(1回目)、レントゲン撮影、咬合診査、プラーク(歯垢)チェック

歯周組織検査は歯と歯茎の間の溝である歯周ポケットの深さや歯の揺れの度合いを測定する検査です。レントゲンは歯や骨といった硬い組織が写るのでので、歯を支えている骨に変化があるのかどうかが分かります。歯周組織検査とレントゲン撮影により歯周病の進行具合が診断できます。

咬合診査とは上下の歯の咬み方に問題がないか調べる検査です。咬合性外傷のような咬み合せが原因で起きる歯周病もありますので意外と重要な検査です。プラークチェックはその名の通り歯垢の付き具合をチェックするものです。歯垢は細菌の塊ですので、お口の中にどれくらい細菌がいるかの目安になります。咬合診査とプラークチェックにより歯周病の原因が何なのかが分かります。

②カウンセリング(生活習慣をチェック)、ブラッシング指導

お口の中の衛生状態と生活習慣は密接に関係しています。食事をする時間や食事の回数が不規則になりがちな方はお口の中の衛生状態が悪く、比較的むし歯や歯周病になりやすいと言えます。このような患者様の場合、ブラッシング以前に食生活を変えて頂く必要があります。日頃の食事に関する傾向をお聞きし、口腔衛生に悪影響を及ぼしていると考えられる嗜好品や食事回数をご指摘します。

プラークチェックの結果に基づきブラッシングの正しいやり方をご指導いたします。普段磨けていないところや磨きづらいところを意識して頂くだけでもブラッシングの効率は上がりますが、さらにどのように磨いたら、またどのような道具を使って磨くのが効率的なのかについてもお話いたします。普段のブラッシングでお悩みのことがあればなんでもご相談下さい。

③スケーリング(歯石取り)+PMTC(歯面研磨) ×2回

歯と歯茎の境に付着している歯垢や固くなっている歯石を超音波スケーラーと呼ばれる機械を用いて除去します。次に歯の表面全体に付着している着色汚れ等を歯科医院専用の電動歯ブラシで落としていきます。歯科衛生士が全ての歯を1本1本丁寧に処置していくので、お口の中全体を処置するのには通院回数が2回ほどかかります。

④歯周組織検査(2回目)

2回目の歯周組織検査を行い、1回目との結果を比較して治療の成果を確認します。2回目の歯周組織検査の結果を鑑みて、さらに治療が必要な部位があれば、局所的にその部分だけを再度治療していきます。

⑤SRP(歯茎の下に隠れた歯石の除去)

2回目の検査の結果が1回目とあまり変わらず、改善傾向がみられない部位では局所的に炎症を持続させてしまう原因が残っていると考えられます。その大半は歯茎で覆われている歯の根っこ、いわゆる歯根に歯石が残留していることが原因となっています。このような歯茎の下にある歯石のことを縁下歯石と呼び、色が黒いのが特徴です。これをキュレットと呼ばれる専用の器具で除去する治療をSRPと言います。

⑥歯周組織検査(3回目)

3回目の歯周組織検査ではSRPを行った部位について精査します。この結果によってこれ以降のメインテナンス間隔を決定します。

⑦メインテナンス(定期検診)

これまでに集中して取り除いた歯垢や歯石ですが、放っておけばまた溜まってしまいます。これを定期的に除去することで、短時間でキレイな状態に戻すことができます。常にお口の中の衛生状態を良好に保つことで歯周病やむし歯を予防することにも繋がります。